演者・ライター来店イベントから脱却するパチンコ業界の未来戦略

演者・ライター来店イベントから脱却するパチンコ業界の未来戦略パチンコ業界コラム
演者・ライター来店イベントから脱却するパチンコ業界の未来戦略

パチンコ業界では、ライターや演者の来店イベントなど、芸能人を呼ぶよりも比較的低コストで依頼できる「ほぼ一般人」の来店イベントを活用する集客アイデアが広く行われています。2024年秋時点で、直近の広告宣伝規制の緩和を受け、多くのホールが演者の来店イベントを積極的に活用しています。演者来店イベントは店舗・演者・顧客の三点で費用が回る仕組みであり、それがお互いにWinWinの関係であれば問題はありませんが、どうも店舗は集客増の恩恵に乏しく、顧客の中でも賛否両論があるように将来性のある関係には見えません。ここではパチンコホール専門のコンサルタント『P&Sコンサルタント』の視点からライター・演者来店イベントの将来性について考えてみます。


パチンコ・パチスロ企業専門の営業戦略コンサルティング会社『P&Sコンサルタント』は全国のパチンコホールに特化した稼働を上げる「アウト向上戦略」、売上向上を狙う「高単価戦略」、粗利確保を最重要課題とした「収益改善戦略」にてパチンコ店の業績向上を強力にサポートしています。また、市場マーケティング戦略による競合店分析、営業計画戦略による集客アイデアのご提案もご好評を頂いてます。
パチンコ・パチスロ店の業績改善、収益不足、経営状況にお悩みのパチンコ企業様はP&Sコンサルタント公式Webサイトより資料請求・お問い合わせをお気軽にご利用ください。

パチンコ店専用コンサルティングサポート「P&Sコンサルタント」公式ホームページ
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来店演者NG導入の理由と影響

収益向上を目指した新方針

ライター・演者来店イベントの依存は、一部顧客層に偏った集客効果に留まることが多く、長期的な集客増には繋がっていない傾向が感じ取れます。某大手法人がSNSにて来店演者NGを宣言したことはパチンコ業界内のみならずユーザー間においても大きな話題となりました。短期的な費用を削減し、収益性の高い稼働モデルを構築するための施策であり、ある程度の信頼性のあるデータに基づいての決定なのでしょう。ライター・演者来店イベントに依存しない運営は、集客に必要な人件費やマーケティングコストの削減にも繋がります。さらに、演者の来店イベントを止めることで、運営の透明性を高め、地域社会や新規顧客に対して健全営業のイメージを打ち出すこともできます。この取り組みによって、顧客の多様性を維持し、安定した集客を促進します。

イベント依存のリスク管理

ライター・演者来店イベントに過度に依存することで、イベントがない日との来客数の差が大きくなるリスクが存在します。また、特定の演者来店イベントは人気がピークを過ぎると、その効果が急速に減少します。そのため、短期的な収益に寄与するイベントと、長期的な稼働を支える施策のバランスを取ることが非常に難しいのです。
また、顧客がイベントありきの営業を期待すると、定期的な予算を組んでのプロモーションが負担となり、経営の不安定化を招きかねません。このリスクを避けるため、イベントの代替となる顧客接点の強化が求められます。

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ライター・演者来店イベントの効果と失敗例

集客効果が減少する理由とは

SNSの普及は、顧客がライター・演者を認知する機会を与え、普通の一般人でも演者と名乗ればその時点でタレントと同様のポジションを得られるようになりました。どの演者にも特定のファン層がいる場合が多く、コアなファンが存在する演者からライトなファン層が多数存在する演者など、その見分けにもある程度の知識が必要なのは言うまでもありません。演者の人気により、来客数も大きく増減し、当初期待されていた効果が得られない場合も少なくありません。
さらに、SNSで拡散される顧客の批評が、演者の評判に影響を与えるケースも増えています。このような環境下で、来店イベントの実施そのものが店舗のイメージを左右する重要な要素となっています。

イベント失敗が与える悪影響

来店系イベントが失敗すると、顧客の期待を裏切るだけでなく、店舗の信用に深刻なダメージを与えることがあります。特に、大規模なイベントでの失敗は、顧客の流出を招き、競合店との競争力を失うリスクがあります。
また、失敗の原因がSNSで拡散されると、他の顧客層にもネガティブな印象を与える恐れがあります。このようなリスクを避けるため、イベントの成功率を高める計画的な準備が必要です。

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3. マルハンの地域別運営戦略

マルハン北日本カンパニーの対応事例

前述したライター・演者来店NGを宣言したパチンコ業界最大手のマルハン北日本カンパニーでは、過去の豊富なデータからライター・演者来店時の分析およびイベント前後の営業数値、そしてその時の競合店の動向などを綿密に分析した結果、演者使用のメリットが薄いと判断したと思われます。
同時に、自社の営業戦略に自信を持っており、競合店のライター・演者来店イベントに対しても自社の集客アイデアで対抗可能なのでしょう。さすがリーディングカンパニーと言うべき分析力と対応力を持った人材を持つ企業であると言えます。

他地域との差別化の成功要因

パチンコ業は地域ごとに異なる顧客のニーズを把握し、それに対応したサービスを提供することが成功の鍵です。都市部では新台の頻繁な入替やライター・演者来店イベントのような単発集中型の戦略が重視されますが、地方では安定した遊技台の運用と快適な環境づくりが求められます。このように、地域の特性に合わせた柔軟な施策が重要です。このあたりも全国展開しているマルハンならではのデータ収集能力の賜物なのではないでしょうか?
当社P&Sコンサルタントも全国対応のコンサルティング会社ならではの各地域による豊富な営業戦略を有しております。ライター・演者来店イベントにて効果を感じられない店舗様はP&Sコンサルタント公式ホームページよりご相談資料請求をお気軽にどうぞ。

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ライター・演者来店イベントの潜在的リスク

イメージ低下を防ぐ運営戦略

演者の選定は慎重に行わなければなりません。店舗のブランドイメージに適合しない演者を起用すると、顧客に違和感を与え、結果的に店舗イメージの低下に繋がる恐れがあります。したがって、事前に市場調査を行い、顧客層に合った演者を選定する必要があります。
多くのパチンコホールは、このような来店イベントに興味を持つ一部のユーザーより圧倒的に知識が低いのではないでしょうか?
我々コンサルタントも職業柄なるべく多くのSNSをチェックしYoutube実戦動画なども見るようにしていますが、一般ユーザーの方が何倍も詳しいと思います。日々忙しい業務をこなしているパチンコ店の店長様もほとんどが同じような知識レベルであると思います。最悪の場合は間に入っているイベント仲介業者などの言いなりで予算と来店金額に合った演者を選ぶなどという形になっている可能性もあります。

集客コストの最適化方法

このように惰性で来店イベントを行い、予算を無駄に使用する行為は店舗運営に大きな影響を及ぼします。パチンコホールの目的は来店イベントを成功させる事ではなく、集客アイデアのトータルで集客・稼働を上げること、そして最終的に営業利益を上げることに他なりません。来店イベント前後、そして当日、さらに月間を通して1つの来店イベントに対してどれだけの集客コストがかかったのかをしっかり分析して最適化する必要があります。

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来店イベント以外の新しい集客施策

顧客を惹きつける新しい集客アイデア

パチンコ店と集客イベントの間には長きに渡って様々な創意工夫がありました。
特に2012年7月の広告表現規制にてイベントの事実上廃止によりパチンコホールは集客の術を失いました。その後、苦肉の策でグレーゾーンぎりぎりの集客アイデアを生み出し、芸能人を呼んだり、屋台や特別商品を仕入れたりと地域ごとに行政の顔色を窺いながら集客アイデアを模索してきました。
これらに共通するのは、出玉を出すとは一言も言っていないが、こんな事をやっているから後はわかるよね?というスタイルです。演者やライター来店も別にそのファンに楽しんで貰うために行っているわけではありません。この人たちが来るという日は甘い調整・高設定があるってわかってるよね?という暗黙の表現なだけです。つまり、極端に言うと演者やライターといったコストのかかる表現を用いなくても顧客に甘い営業日であるという刷り込みができれば目的は達成できます。

来店頻度を高める工夫とは

ただ、今まではそれらの暗黙の表現が感覚の鋭く、情報を自ら取りに行くタイプの若年層などには伝わるものの、中高年齢層にはなかなか伝わらなかったのがホールの苦しいところでした。
情報を上手く活用するパチスロユーザーはこの手の暗黙のイベントには敏感に反応しますが、例えば海物語コーナーの中高年層には全然伝わらないというのはどの店長も経験したと思います。
明日は海物語キャンディーを総付景品で配りますというポスターを見ても無反応なおばあちゃんを見て段々と暗黙のイベントを諦めていった店長も多いのではないでしょうか?
しかし、いまは徐々にではありますが時代が変化して、高齢者でもスマホの使い方をある程度把握しているお客様も増えています。そして、競合店が海物語の暗黙のイベントに諦めてライター・演者頼りの営業になっている今こそ従来の集客手法に再チャレンジする価値はあるかも知れません。

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集客施策の再考と顧客維持戦略

短期的集客と長期的関係構築

ここまで読んで頂くとご理解頂いた方もいるかも知れません。
ライター・演者の中で一部の超有名演者(スロパチさんやシバターさんなど)を除いて、ライターや演者を見たい、会いたいという意識でホールへ出向くファンはほとんどいません。
ライター・演者が来る日は調整が甘い、高設定が入っているという出玉への期待感で集客が増えるのですから。つまり演者と顧客が繋がっているのではなく、顧客は出玉、しいてはお金と繋がっています。そして演者も当然ながらギャランティが目的で来店するわけで、無償でホールの集客に協力をしているわけではありません。つまり『演者⇔お金⇔ファン』という構図な訳です。
このお金の部分はホールと置き換える事ができます。演者とホールはギャランティで繋がり、ホールとファンは出玉期待度で繋がっています。ここに出玉を補強する繋がり、つまりはファンとスタッフが繋がる接客コミュニケーションを築くという行為は非常に重要です。この繋がりを日常的に向上させることでイベント依存・出玉依存・機械依存の集客アイデアから初めて脱却する事が可能となります。

リピーター育成に必要な施策

確かに有名ライターや演者の来店には即効性があります。初めての来店イベントでも演者の知名度によっては商圏外の広範囲から集客が可能となる場合があります。対して店舗内で行う集客施策には即効性はありません。小さな積み重ねが必要となり、それにより途中で心が折れてしまうケースも珍しくありません、しかし多くのホールがその挫折により短絡的な演者来店イベントに依存してしまっている今だからこそ粘り強い集客施策が実を結ぶ可能性が高いとも言えます。パチンコホール店長のみならず経営者の理解も必要になるかも知れません。粘り強い営業戦略は時間はかかりますがリピーターを育成し常連層主体の強い店舗作りには必須であると考えています。

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パチンコ業界の新しい集客モデルの展望

ライター・演者来店をやめたA店の例

私たちP&Sコンサルタントが関わらせて頂いたA店の集客施策をご紹介します。A店も前述したライター・演者に依存した営業施策を行っていました。しかし商圏内には大手法人や1000台規模の店舗が乱立するなか400台未満の規模の店舗で予算も少なく、ご依頼を頂いた時点で商圏順位も下から2番目という厳しい状態でした。そんななかライター・演者来店イベントに結構な予算をさいて機械入替はほぼ中古のみ、人件費はカツカツの状態で運営していました。こんな状態で、私たちP&Sコンサルタントはライター・演者の来店イベントを全て止めて独自の営業戦略に切り替えました。限られた予算内で行ったことの一例としては、商圏内の一つ上の集客状況であった店舗をターゲットにし、大手法人は無視して徹底的に競合を絞りました。そしてそのターゲット店舗の演者来店イベントの翌日に自店の特出し日を設定し、コバンザメのようにおこぼれを頂く戦略を組みました。それを顧客にプロモーションするために特出し日は近所の貸衣装屋さんで店長はタキシードを借りて着用しホールを巡回、他のスタッフはスーツを持参してもらって制服の代わりに着用。ホール内には優雅なオーケストラ調のBGMを流して非日常を演出。ホール内のPOPも全てこの日はタキシードを着た男性のPOPで全面を演出するという徹底した戦略を行いました。当然1回目の営業は無理して出玉の放出は行いましたが、これを数回繰り返すと徐々に稼働も上がっていき、3か月後にはアウトが倍増したことにより以前の半分の玉粗利でも3か月前での粗利額と同額を計上できるようになりました。これで完全な好循環の波に乗ったA店は通年でアウト200%、粗利150%増を達成し商圏内でも大手法人の次の位置につける優良店に生まれ変わりました。当社P&Sコンサルタントが関わらせて頂いた店舗の中でも予算をほとんど使わず大きな業績改善が可能になった良い一例です。
(※該当店舗のA店には掲載の了承を頂いております)

結論:持続可能な運営のための集客施策

このように、パチンコ業界が直面する課題を乗り越えるには、大手法人がやっているからとライター・演者来店イベントに追従する単一的な営業戦略からの脱却と、新しい集客モデルの構築が不可欠です。同時に競合店分析力を向上させて思い込みによる戦略ではなくデータに基づいた集客アイデアの捻出が必要となります。ライター・演者の来店イベントにより競合店が営業戦略に縛られ疲弊している状態だからこそ自店の営業スタイルをしっかり見直して生き残りを賭けた店舗運営を行って行きましょう。

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